ブラックリストでも賃貸契約は可能なのか、気になってはいませんか?今回は、ブラックリストの場合に、賃貸物件の審査が通るのかどうか、物件探しや契約のポイントなどを解説します。
1.ブラックリストでも借りられる賃貸物件の特徴
ブラックリストでも入居可能な賃貸物件は存在します。ここでは、ブラックリストとは何か、またブラックリストでも契約できる物件の特徴について解説します。
①ブラックリストとは
ブラックリストとは、クレジットカードや借金の返済遅延、家賃滞納、自己破産などのネガティブな情報が信用情報機関に登録された状態です。「ブラックリスト」という実際のリストは存在せず、信用情報機関に事故情報や滞納情報などが記録されている状況を指します。
信用情報機関は、銀行系、信販会社系、消費者金融系に分かれており、それぞれが信用情報を管理しています。これらの情報は、信用情報機関の会員企業間で共有されるため、一つの機関に滞納情報などが登録されると、他の会員企業にもその情報が伝わることになります。
賃貸業界でも、家賃の滞納などが発生した場合、全国賃貸保証業協会(LICC)にその情報が登録されることがあります。LICCは賃貸住宅の家賃債務保証を行う保証会社の業界団体で、家賃滞納者の情報を管理しています。
ブラックリストの状態になると、クレジットカードの作成や借り入れができなくなるだけでなく、賃貸物件の審査でも不利になります。賃貸物件のオーナーや不動産会社は、入居者の家賃滞納リスクを避けるため、審査の際に信用情報をチェックすることが一般的だからです。
しかし、ブラックリスト入りしたからといって、賃貸物件が借りられなくなるわけではありません。審査基準は物件オーナーや不動産会社によって異なり、必ずしも信用情報が重視されるわけではないためです。
②ブラックリストで借りられる物件の特徴
ブラックリストでも借りられる賃貸物件には、以下のような特徴があります。
1-家賃が安い物件
家賃が安い物件は、収入面で不安がある方でも審査に通過しやすい傾向にあります。一般的な審査基準として、家賃が月収の1/3以下であることが求められます。家賃を低く抑えることで、この基準をクリアしやすくなるでしょう。
また、家賃が安い物件は、審査が厳しい大手管理会社や保証会社が関与していないケースも多いです。その分、審査基準が緩くなる可能性があります。
2-古い物件
築年数が古い物件も、審査が通りやすい傾向があります。新築や築浅物件に比べて人気が低いため、オーナー側も入居者を確保したい事情があるからです。
3-保証会社が独立系
保証会社が独立系の物件は、審査に通過しやすいと言われています。独立系の保証会社は、大手の保証会社に比べて審査基準が緩い傾向にあります。
特に、入居者の信用情報をチェックせず、緩い基準で審査を行う独立系保証会社もあります。過去の滞納歴などがある方でも、審査に通過できる可能性が高まります。
4-クレジットカードの作成が不要の物件
一部の物件では、入居時にクレジットカードの作成が必須とされています。これは、クレジットカード審査を通過できるかどうかで、入居者の信用力を判断するためです。
したがって、クレジットカードの作成が不要な物件は、信用情報のチェックが緩い可能性があります。過去の滞納歴などがある方でも、審査に通過しやすくなるでしょう。
2.ブラックリストでも賃貸物件を借りる方法
ブラックリストに載っていても、工夫次第で賃貸物件に入居することは可能です。ここでは、ブラックリスト掲載者が賃貸物件を借りるための方法を紹介します。
①保証会社不要の物件を探す
保証会社を利用せずに賃貸契約を結べる物件も存在します。保証会社不要の物件は、審査に通過しやすいメリットがある一方で、トラブル発生時のリスクは高くなります。また、物件数が少ないため、希望の条件に合う物件を見つけるのが難しい場合もあります。
②駅から遠い物件を探す
駅から遠い物件は、駅に近い物件よりも人気がないため家賃が安いことが大きなメリットです。同じ家賃で比べると、駅近物件よりも広い部屋や設備の整った物件に住めるでしょう。また、騒音が少なく静かな環境で暮らせるのも魅力です。しかし、通勤・通学に時間がかかるデメリットがあります。
③親族の代理契約
収入が不安定な人や学生など、賃貸契約の審査に不安がある場合は、親族に代理で契約してもらう方法があります。代理契約では、契約者と入居者が異なります。
代理契約は審査に通過しやすいメリットがありますが、親族間のトラブルのリスクもあるため、よく話し合ってから決めることが重要です。
④連帯保証人を立てる
連帯保証人を立てることで、審査に通過しやすくなります。連帯保証人は、借主が家賃を滞納した場合などに、借主と連帯して責任を負う人のことです。連帯保証人を立てることで審査のハードルは下がりますが、保証会社の利用が必須の物件も多いため、物件情報をよく確認することが大切です。また、連帯保証人には家賃の滞納があった場合などのリスクがあることを理解してもらう必要があります。
3.賃貸契約の際の工夫と対策
ブラックリストに載っている場合、賃貸契約を結ぶためには、通常よりも多くの工夫と対策が必要です。以下のようなポイントに注意しましょう。
①審査が通りやすい保証会社を選ぶ
保証会社が不要な物件が見つからない場合は、審査が通りやすい保証会社も選択肢となります。保証会社の中でも独立系は、LICCなどに加盟してないため、審査が比較的緩いとされています。独立系の保証会社を利用できる物件を探すことで、入居審査に通過しやすくなるでしょう。ただし、物件ごとに利用できる保証会社は決まっているため、事前に不動産会社に相談しておくことが大切です。
②収入に対して家賃の割合が少ない物件を選ぶ
ブラックリストの場合、入居審査を通過するための手段として、収入に対する家賃の割合を少なくする方法があります。比較的安い家賃の物件を選ぶことで、支払い能力があると判断され、審査に通りやすくなります。
③事故情報が消えるまで待つ
どうしても審査に通らない場合は、信用情報機関に登録された事故情報が消えるのを待つのも得策です。事故情報は一定期間(5〜10年)で削除されるため、時間が経てば審査に通りやすくなります。
自分の情報がブラックリストから削除されたかどうかは、信用情報機関に開示請求することで確認できます。インターネットや郵送での手続きが可能です。
すべて理想通りの物件に入ることは非常に厳しいため、どうしても譲れない必要最低限の条件以外で妥協できるところは妥協していく心構えも大事です。
4.賃貸契約に必要な書類と審査のポイント
ブラックリストに載っている場合、通常の賃貸契約よりも多くの書類を求められることがあります。
①必要書類
一般的に以下の書類が必要となります。
入居申込時に必要な書類
- 申込書(氏名、生年月日、現住所、勤務先情報など)
- 身分証明書(運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 収入を証明する書類(生活保護決定通知書か生活保護証明書)受給者番号や公費負担者番号部分は見えないように、マスキングテープなどを貼り持参します。
- 住民票
- 認印または実印
- 銀行印と通帳
- 保証人の印鑑証明書(保証人を立てる場合)
- 保証会社の利用申込書(保証会社を利用する場合)
- 敷金、礼金、仲介手数料など初期費用
②審査のポイント
審査では、以下のようなポイントが重視されます。
- 安定した収入があるか(支払い能力があるか)
- 保証人や保証会社が付いているか
- 仕事の雇用形態
- 家賃の延滞履歴
- 入居中に隣人トラブルを起こさないか
ブラックリスト掲載者の場合、審査基準は通常よりも厳しくなります。しかし、上記のような工夫と対策を講じることで、入居の可能性を高めることができるでしょう。オーナー側の不安を払拭し、誠実な対応を心がけることが何より重要です。
5.リライフネットとは
リライフネットは、関東一都三県を対象にマンション、アパート、個室型シェアハウスなどの住居提供を行っております。生活保護の申請サポートや迅速な住居確保などが可能です。お気軽にご相談ください。リライフネットでは完全無料でご相談が可能です。
お問合せは、メール、LINE、電話がご利用いただけます。
詳しくはこちらから