うつ病で働けなくなったとき、「どうやって生活していけばいいのだろう」と不安になるのは当然です。収入がなくなり、家賃や食費の支払いができない状況に追い込まれる人も少なくありません。
しかし、日本にはうつ病などで働けない人を支える給付金や生活支援制度が複数あります。

1.うつ病で働けないときに使えるお金の支援はある?

うつ病などの精神疾患で働けなくなった場合でも、国や自治体が用意する支援制度を使うことで生活を維持することが可能です。
対象となる制度は、会社員・公務員・自営業・無職などの立場によって異なります。
ここではまず、主な支援の全体像を整理して理解しましょう。

①うつ病で利用できる主な支援制度一覧

うつ病で実際に使用できる制度には複数の種類があります。

表に対象になる方、制度名、内容をまとめました。

②自分が対象になる制度を見分けるポイント

自分がどの制度の対象になるのかが分からない場合、自分の現状を加味することで利用できる制度を知ることができます。

・会社員・公務員 → 傷病手当金が第一候補

・長期間働けない・治療が長引く → 障害年金を検討

・無収入・生活が立ち行かない → 生活保護を検討

まずは自分の職業状況や健康状態を整理し、どの制度が当てはまるか確認してみましょう。

2.会社員・公務員なら「傷病手当金」で収入を補える

うつ病で休職中の会社員や公務員が利用できる代表的な制度が「傷病手当金」です。
健康保険に加入していれば、最長1年6か月の間、給与の約3分の2が支給されます。休職してもすぐに生活が苦しくならないようにするための仕組みです。

①傷病手当金の支給条件と金額の目安

支給条件は以下の4つをすべて満たすことです。※1

1. 病気やケガで働けない状態である

2. 連続して3日間休業し、4日目以降も休んでいる

3. 会社から給与の支払いがない、または一部しか支払われていない

4. 健康保険に1年以上加入している(短い場合でも条件による)

金額は、休業前の標準報酬日額の3分の2程度です。
たとえば月収30万円の人であれば、約20万円前後が支給されるイメージです。

※1全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき」参照:2025.10.05

②申請に必要な書類と手続きの流れ

申請は会社を通じて、加入している健康保険組合または協会けんぽで行います。

必要書類は以下の通りです。

・傷病手当金支給申請書

・医師の意見書(就労不可証明)

・会社の証明欄への記入

・本人の署名

申請から入金まではおおむね1か月程度です。継続して休職する場合は、1〜2か月ごとに追加申請を行います。

③退職後でももらえる場合がある?

退職後でも、以下の条件を満たせば支給されます。

・退職日までに傷病手当金の支給を受けている、または受給資格がある

・退職時点で傷病が治っていない

・退職後も引き続き療養中である

つまり、「退職したからもうダメ」と諦める必要はありません。
在職中に一度でも申請しておくことが大切です。

3.働けない状態が長引くなら「障害年金」を検討

うつ病などで長期間にわたって働けない状態が続く場合は、障害年金を検討しましょう。
この制度は、病気や障害によって生活や就労が難しい人に対し、毎月一定額の年金を支給するものです。うつ病も正式に対象となっています。

①うつ病で障害年金をもらう条件(初診日・等級など)

受給のポイントは次の3つです。※1

1. 初診日に年金制度(国民年金・厚生年金)に加入していたこと

2. 保険料の納付要件を満たしていること(原則2/3以上納付)

3. 医師の診断書で障害の程度が一定以上と認定されること

うつ病では、日常生活の困難度によって障害等級(2級または3級)が決まります。
就労が難しく家事や外出にも支障がある場合、2級に認定されるケースが多いです。

※1出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額

②支給金額の目安と期間

現在の支給額の目安は次の通りです。

・障害基礎年金(国民年金加入者):年約81万円(2級の場合)

・障害厚生年金(会社員など):年約100〜200万円(報酬額により変動)

支給は原則無期限(状態によって再審査あり)で、長期的に生活を支えることが可能です。

③申請時の注意点と通りやすくするコツ

障害年金は書類が多く専門用語も多いため、社会保険労務士(社労士)に相談するのがおすすめです。
また、申請時の診断書は「働けない実情」が具体的に書かれていることが重要。
医師とよく相談しながら準備を進めましょう。

4.収入がなく生活ができないなら「生活保護」も選択肢に

すべての収入が途絶え、他の制度も使えない場合は生活保護の利用を検討しましょう。
生活保護は国が「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するための制度で、うつ病などで働けない人も対象になります。

①うつ病でも生活保護を受けられる条件

うつ病で働けないときに利用できる主な制度は次のとおりです。

・収入や貯金がほとんどない

・家族からの援助が受けられない

・病気や障害で働けない状態にある

生活保護は「最後の手段」と思われがちですが、命と生活を守る制度です。恥ずかしいことではありません。

②もらえる金額と医療費の扱い

支給金額は地域や世帯構成によって異なりますが、
単身者の場合でおおむね月12〜13万円程度が目安です。※1

また、医療費は原則無料です。精神科の通院や薬代も公費負担されます。

※1出典:厚生労働省「最低生活費認定額

③申請から受給までの流れと相談窓口

1. 市区町村の福祉事務所へ相談

2. 面談で生活状況を説明(家計・健康状態など)

3. 書類提出 → 調査・審査

4. 受給決定後、指定口座に支給

相談から支給までは2〜4週間ほどかかります。
緊急時は「一時的な支給」が行われることもあります。

5.申請が不安な人はどこに相談すればいい?

制度の説明を読んでも、「結局どこに行けばいいの?」と感じる人も多いでしょう。
そんなときは、以下の無料相談先を利用することで、申請や書類の準備をスムーズに進められます。

①市区町村の福祉課・社会福祉協議会

最寄りの自治体にある「福祉課」や「生活支援課」では、生活保護や貸付制度の相談を無料で受けています。
社会福祉協議会では、制度紹介だけでなく、面談による生活再建のアドバイスも行っています。

②障害年金サポート・NPO・支援団体

・障害年金サポートセンター:社労士による申請サポート

・地域のNPO法人:うつ病患者の生活相談・同行支援

・心の健康支援センター:精神的なサポートも兼ねた相談対応

制度だけでなく、「気持ちの支え」も得られる窓口を活用しましょう。

③心の支援と経済支援を両立させるための相談先

お金の不安が続くと、うつ病の症状も悪化しやすくなります。
経済的支援とあわせて、医師・カウンセラー・ピアサポーターなどに相談し、心のケアも並行して行いましょう。

6.まとめ

うつ病で働けない期間が続くと、「もう生活できない」と感じてしまいがちです。
しかし、国の制度を正しく使えば、生活を維持することは可能です。
傷病手当金・障害年金・生活保護など、あなたの状況に合った支援があります。

一人で抱え込まず、最寄りの福祉課や社会福祉協議会に相談してみてください。
制度を知り利用することは「甘え」ではなく、「自分を守る行動」です。
焦らず一歩ずつ、今できることから始めていきましょう。

この記事ではうつ病の際に頼れる制度をご紹介しました。「現在病にかかっており、収入がなく明日の生活が心配」などの場合には、リライフネットへご相談ください。

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