生活保護の扶養義務とは、家族や親族から「可能な範囲で援助を行ってもらう」というものです。扶養義務と聞くと、必ずしも援助してもらわないといけないなど、よく誤解されるケースがあります。

しかし、これはあくまで「可能でれば」というものですので、必ずしも援助を受けなければ生活保護を受けられないというものではありません。そのため、扶養義務者が存在している場合でも気軽に生活保護の申請を行うことができます。

生活保護は生活に困窮していれば誰でも申請が可能ですが、申請をためらわせる問題として「扶養照会」というものがあります。

そもそも扶養照会とは、家族や親族に援助の可否を問い合わせるものです。生活保護を受けたいと思っている方の中には、「家族や親族にはなるべく知られたくない」と思っている方も多いでしょう。今現在では残念ながら扶養照会は存在しておりますので、ここの部分は申請を検討している方の大きな壁となっています。

しかし、最近では扶養照会の見直しを求める声が上がっていますし、実際に署名活動も行われています。これが認められれば少しは生活保護のハードルが下がることとなりますので、さらに申請しやすい環境が作られるでしょう。今後に期待したいところです。