がんは、治療や体力の低下によって仕事を続けられなくなることも多く、突然「収入が途絶える」という現実に直面します。
体調が優れず働けない中で、家賃や生活費の支払いに追われる不安を抱えている方も少なくありません。
しかし、日本にはがん患者やその家族を支えるための公的な制度や給付金が複数あります。
本記事では、「がんで働けないときの生活費をどうればいいのか?」という不安に対して、利用できる制度や申請の流れ、相談先までをわかりやすく解説します。
1.働けなくなったとき、まず知っておきたい「がんと生活費の現実」

がんと診断された瞬間から、多くの方がまず気になるのは「これからの生活費をどうしたら良いのか?」ということです。
仕事を休んで治療に専念するためには、まず現実的な収入と支出の把握が欠かせません。
がん治療が長期化すれば、働けない期間も延び、医療費の負担もかさんでいきます。この章では、がんによって収入が途絶えた場合に直面する生活課題を整理し、制度利用の必要性を詳しく解説します。
2.がんで働けないときに頼れる主な公的支援制度

働けなくなったとき、まず検討すべきなのが社会保険に基づく収入補償制度です。
特に会社員や公務員の方であれば、休職中でも一定期間、収入を補うことが可能です。
ここでは、「傷病手当金」と「障害年金」の違いを中心に解説します。
①傷病手当金の支給条件と金額の目安
傷病手当金は、健康保険に加入している被用者(会社員・公務員など)が病気やケガで働けなくなった場合に、給与の一部を最長で1年6ヶ月間支給してくれる制度です。
支給の条件は、以下になります。※1
・健康保険(協会けんぽ・組合健保など)に加入していること
・業務外の病気やけがで療養中であり、働くことができないこと
・連続する3日間を療養のために休んでいること
・賃金の支払いがない・または一部のみ支給されていること
仕事を休んでも無収入にならないよう、生活をつなぐための制度として多くのがん患者が活用しています。
※1出典:全国健康保険協会「傷病手当金について」参照2025.11.11
②障害年金との違いと併用の可否
がんによって長期的に働けない場合や治療後も後遺症が残る場合には、「障害年金」の対象となることもあります。
障害年金の主なポイントは以下になります。※2
・初診日に公的年金(厚生年金・国民年金)に加入している
・所定の納付要件を満たしている
・がんの症状により生活や就労に制限がある(等級に該当する)
たとえば、食道がん・乳がん・白血病などでも、状態によっては障害等級1〜3級に認定され、月数万円〜十数万円の年金が支給されます。
なお、傷病手当金と障害年金は原則として同時には受け取ることはできません。※3
ただし、期間や制度の性質によっては連続して利用することが可能です。
※2出典:障害年金jp「障害年金をもらうための3つの条件」参照2025.11.11
※3出典:名古屋愛知障害年金サポート「傷病手当金と障害年金、両方受け取れますか?」参照2025.11.11
3.生活費を補うための給付金・貸付制度まとめ
病気によって収入が減った場合でも、生活費や医療費の支払いは続きます。
そんなとき、一時的な支援として活用できる公的給付金や貸付制度が複数あります。
ここでは、がん患者が利用できる代表的な制度を一覧で紹介します。
給付金は申請が必要なため、「知らなければ使えない」制度が多いのが現状です。
まずは、最寄りの自治体窓口や病院のがん相談支援センターで相談してみましょう。
4.生活が困難なときの最後の選択肢「生活保護と住宅扶助」

すべての収入が途絶え、家賃も払えない状況に陥った場合、最後のセーフティネットとして生活保護制度の利用が考えられます。
制度を使うことに抵抗を感じる方も多いですが、「命と生活を守るための正当な権利」です。
①家賃支援(住宅扶助)の仕組み
生活保護の中でも、がん患者の生活を直接支えるのが以下の2つの扶助です。
・生活扶助:食費や日常生活にかかる費用
・住宅扶助:家賃や共益費などの支援
特に、住宅扶助は上限額の範囲内であれば実際の家賃が全額支給されるため、住まいを失わずに療養を続けることができます。
支給される家賃上限は地域や世帯人数によって異なります。
②生活保護を受けるための手続きと注意点
生活保護を申請するには、次のような流れがあります。
- 福祉事務所での相談(来所または電話)
- 申請書と必要書類の提出(本人確認、収入、資産)
- 家庭訪問や調査の実施
- 審査結果の通知(通常2週間程度)
- 支給開始(条件により遡及支給もあり)
注意点として、「親族の扶養可否」が問われることがありますが、実際に援助できない場合は問題ありません。
がんで働けないという医師の診断書があれば、申請はスムーズに進みます。
5.支援を受けるためにやるべきことと相談先

これまでに紹介した制度を活用するには、的確な準備と正しい申請手続きが必要です。
この章では、支援を受けるために今すぐできることと、頼れる相談先を紹介します。
①医師の診断書と申請に必要な書類の準備
支援制度を利用するには、病状や就労制限に関する医師の診断書が必要になることが多くあります。
また、自治体に提出する際には以下のような書類も準備しておくと安心です。
・医師の診断書(がんの種類・治療内容・労働制限など)
・健康保険証のコピー
・給与明細や源泉徴収票
・銀行口座の通帳コピー
・家計の状況(家賃、支出一覧など)
不備があると手続きが遅れるため、できるだけ早い段階で書類をそろえておきましょう。
②社会福祉協議会やがん相談支援センターの活用
がん患者を支援する窓口は全国に存在しています。下記のような場所では、無料で制度の説明や申請のサポートを受けられます。
実際に相談できる窓口は以下になります。
・がん相談支援センター(全国のがん診療連携拠点病院に設置)
・社会福祉協議会(貸付や地域支援の案内)
・地域包括支援センター(高齢者・在宅療養者向け)
・NPO団体(がん患者支援、就労サポートなど)
病院の医療ソーシャルワーカーに相談すると必要な支援につないでもらえることも多いため「誰かに話すこと」から始めてみましょう。
6.まとめ

がんで働けない状態になると生活費や家賃の支払いに不安を感じるのは当然です。
しかし、傷病手当金や障害年金、生活保護など、さまざまな制度を組み合わせることで生活を支えることができます。
大切なのは、
・「制度を知ること」
・「早めに相談すること」
・「一人で抱え込まないこと」
治療と生活の両立は大変ですが、支援を受けながら少しずつ前を向いて進んでいきましょう。
制度はあなたの「生きる権利」を支えるために存在しています。
この記事では、がんで働けないときに利用できる支援と給付金をご紹介しました。「生活費の不安が強い場合」や「家賃の支払いが困難な場合」には、リライフネットへご相談ください。
リライフネットでは関東一都三県を対象にマンション、アパート、個室型シェアハウスなどの住居提供を行っております。行政・不動産事業者・職業紹介事業者・NPO・ボランティア団体などと連携しており、迅速に住居を提供できます。
生活保護の申請サポートも可能なため、お気軽にご相談ください。リライフネットでは完全無料で、メール、LINE、電話で相談が可能です。
ご相談はこちらから


