家を失い、今夜寝る場所もない。そんな状況に陥ったとき、多くの人が「どこに助けを求めればいいのか分からない」と感じます。
実は、日本には、住む場所を失った人を支援するための仕組みが整っています。

1.住む場所がないときは役所に相談を!支援を受けられる理由

「自分なんかが役所に行っても助けてもらえないのでは?」と思う方も多いでしょう。
しかし、住む場所がなくなったときは、行政に支援を求める権利があります。
日本の法律では、誰もが「健康で文化的な最低限度の生活を送る権利」を持っており、役所はその生活を守る義務を負っています。

①生活保護法による生活の保障とは

生活保護法第1条には、「国が生活に困窮するすべての国民に対して、必要な保護を行う」と明記されています。
つまり、住所がなくても、現に困っている場所の福祉事務所に相談すれば、生活の立て直しに向けた支援を受けられるのです。

支援内容は、住居の確保、食費の援助、医療費の免除など多岐にわたります。
まずは、「助けてほしい」と伝えることが第一歩です。

②「住む場所がない=行政が動く」法的な支援の仕組み

住む場所がない状態は、命に関わる深刻な問題です。
そのため、自治体は「一時保護」「住宅支援」などを通じて緊急対応を行うことができます。
一時保護施設やビジネスホテルへの一時宿泊、生活保護の迅速な適用などが代表的な支援です。

③相談できる窓口(福祉事務所・生活支援課など)

相談窓口は、住民票がある自治体でなくても構いません。
今あなたがいる地域の役所(市役所・区役所・町役場)にある
「福祉事務所」などで受け付けています。

受付時間は平日8:30〜17:00が基本ですが、緊急時は夜間・休日対応の連絡窓口も設けている自治体があります。

2.今すぐ住む場所を確保したいときの緊急支援

「今夜寝る場所がない」「雨風をしのげない」という状況は、命に関わる深刻な問題です。そんなときは、役所に相談することで一時的に宿泊できる施設や宿泊所を紹介してもらえる場合があります。この緊急対応は「一時保護」や「一時宿泊支援」と呼ばれています。

①一時保護施設・緊急宿泊所の利用方法

福祉事務所に相談すると、自治体が提携している一時保護施設や宿泊所を紹介されることがあります。
施設は簡易宿泊所やシェルターなどで、寝具・食事・シャワーなどの基本的な生活環境が整っています。

施設を利用するには、職員が生活状況を確認したうえで「今夜行くところがない」と判断された場合に案内されます。
料金は無料または一部自己負担(数百円〜)です。

②無料や低額で利用できる宿泊支援制度

地域によっては、社会福祉協議会やNPO団体が運営する無料・低額宿泊施設があります。
ここでは、短期滞在をしながら就労や生活再建に向けた支援を受けられます。

また、「生活保護を申請中」の人を対象に、ビジネスホテルの宿泊費を公費で一時負担する自治体もあります。
まずは、「今夜泊まる場所がない」と率直に伝えてください。

③身分証や住所がなくても相談できるの?

「身分証がない」「住民票を移していない」からといって、支援を断られることはありません。
役所は、本人確認ができない場合でも事情を聞いた上で支援を検討する義務があります。

もし対応が冷たかった場合でも、「生活保護法に基づいて支援を受けたい」と伝えましょう。
法的には、役所は相談を拒否できません。

3.安定した住まいを確保するための制度

一時的な宿泊を確保したあとは、落ち着いて生活を再建するための「住まいの支援制度」を活用しましょう。
代表的なのが住宅確保給付金です。家賃相当額を国や自治体が一部負担する仕組みで、再就職までの生活を支えます。

①住宅確保給付金とは?対象と支給内容

住宅確保給付金は、離職・廃業または収入減少により住居を失った人・失うおそれのある人が対象です。
家賃を直接大家さんに支払う形で、原則3か月間(最大9か月まで延長可)支給されます。

上限金額は地域や世帯人数によって異なり、たとえば東京都23区内の単身者では月5万3,700円(2025年現在)が上限です。※1※2

※1出典:厚生労働省「住宅確保給付金

※2出典:厚生労働省「住居確保給付金について

②申請に必要な条件と手続きの流れ

申請は、役所の自立相談支援機関または福祉課で受け付けています。
主な条件は次のとおりです。

・離職・廃業後2年以内、または収入が著しく減少

・収入が生活保護基準の1.4倍以下

・家賃の滞納がある、または退去通知を受けている

申請から支給までは約2〜4週間。
支給期間中は、定期的に生活相談を受ける必要があります。

③支給期間と延長のポイント

原則3か月間の支給ですが、就職活動を継続している場合や病気療養中の場合は、最長9か月まで延長可能です。
申請時に「うつ病や疾患のため就労困難」と伝えると、医師の意見書をもとに柔軟に対応してもらえるケースもあります。

4.生活費や医療費も支援される「生活保護制度」

生活に困っている人が最後の頼みとして利用できるのが「生活保護制度」です。収入がなくなったり、医療費を払えなかったりする状況でも、条件を満たせば、国の支援を受けて最低限度の生活を保障してもらえます。ここでは、生活保護で受けられる具体的な支援内容や申請の流れについてわかりやすく解説します。

①生活保護の支援内容(住宅・生活・医療扶助など)

生活保護では次のような費用が支給されます。

・生活扶助: 食費や日用品など生活費

・住宅扶助: 家賃(上限あり)

・医療扶助: 医療費全額(自己負担なし)

・教育扶助: 子どもの学用品など

つまり、生活保護を受ければ、住居・食・医療の心配がなくなるということです。

②うつ病・障害・高齢などの理由で働けない場合も対象

生活保護は「働けない理由」があれば、年齢や性別に関係なく申請できます。
精神疾患(うつ病など)や身体障害、高齢、病気療養中などの場合でも対象になります。

医師の診断書があると、スムーズに申請が進みます。

③申請の流れと必要書類

1. 各自治体の福祉事務所に相談

2. 生活状況を説明(持ち物は身分証・通帳・診断書など)

3. 必要書類を提出し、調査・審査

4. 支給決定(約2〜3週間)

困窮が明らかな場合、申請当日に一時的な宿泊・食料支援が受けられることもあります。

5.役所で相談するときに知っておきたいポイント

生活に困って役所に相談に行くのは、大きな勇気が必要です。「どんな窓口に行けばいいの?」「何を持っていけばいいの?」と不安に感じる人も多いでしょう。ここでは、役所で支援を受けるために知っておきたい基本的なポイントや、スムーズに相談するための準備について解説します。

①持ち物や準備しておくと良い情報(身分証・通帳など)

相談の際に持って行くとスムーズなのは以下のものです。

・本人確認書類(マイナンバーカード・保険証など)

・通帳(残高を確認するため)

・家賃滞納通知・退去通知(ある場合)

・健康保険証・診断書

なくても相談は可能です。身分証や通帳などがなくても、相談自体は受けてもらえますので「何も持っていない」と伝えれば対応してもらえます。

②相談の流れと職員の対応イメージ

1. 受付で「住む場所がなく困っています」と伝える

2. 福祉担当職員が面談を行い、状況を確認

3. 一時保護や制度利用の提案を受ける

4. 申請手続き・施設案内などを実施

職員は支援のプロです。説明の言葉が少し冷たく聞こえることもあるかもしれませんが、それは制度に沿って案内しているためです。不安や疑問があれば、安心して質問してみてください。

③もし断られたときの対処法(再申請・支援団体利用)

まれに、「うちは対応できない」と言われる場合があります。
その場合でも、再申請を求める権利があります。
また、地域のNPOや生活困窮者支援団体に相談すれば、行政への同行支援をしてくれることもあります。

6.公的支援以外で頼れる民間・NPOのサポート

公的支援だけでは不安なとき、もうひとつ頼りになるのが民間団体やNPOのサポートです。炊き出しや一時宿泊所の提供、生活相談、就労支援など、さまざまな支援を無料または低負担で受けられる団体があります。ここでは、地域で利用できる主な支援内容について紹介します。

①炊き出し・無料宿泊支援・相談会の活用

都市部では、NPOや教会が定期的に炊き出しや無料相談会を開催しています。
食料や衣類をもらえるだけでなく、行政手続きのサポートも受けられます。

②NPO・社会福祉協議会のサポート内容

・NPO法人TENOHASHI(東京)
・ビッグイシュー基金(大阪・東京)
・ホッとスペース東京(1都3県)
・各地の社会福祉協議会

参考:NPO法人TENOHASHI

参考:ビッグイシュー基金

参考:ホッとスペース東京

どの団体も、「住む場所がない」「生活に困っている」という人を対象に、相談や同行支援を行っています。

③公的支援と併用できる場合も多い

民間支援と生活保護や住宅支援は併用可能です。
たとえば、NPOのシェルターで生活しながら、役所の住宅給付を受けることもできます。

7.まとめ

家を失っても、再び立て直す方法はあります。
役所は「困った人を助けるための場所」です。
生活保護、住宅給付、一時保護など、状況に応じた支援が必ずあります。

まずは、勇気を出して役所に相談してください。
制度を使うことは「恥」ではなく、「生きるための権利」です。
一歩を踏み出せば、必ず支えてくれる人や制度に出会えます。

この記事では、住む場所がない方が受けられる支援についてご紹介しました。「収入がなく、明日の生活が心配」などの場合には、リライフネットへご相談ください。

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