生活保護で受給できる家賃には上限があることをご存知でしょうか。

住むエリアや世帯人数などによって家賃上限は決められているので、生活保護受給中に家賃の高い家に住んでいると家賃オーバーとなります。

そこで今回は、生活保護で支給される住宅扶助の上限を超えて、家賃オーバーしても家に住むことはできるのかについて解説します。

家賃オーバーしたときのおすすめの対処方法についても解説しますので、生活保護の受給者で、家賃にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

生活保護で受給できる「住宅扶助」の上限を超える家には住めるのか?

結論から言うと、住宅扶助を超える家賃の家に住み続けることは可能です。

家賃上限をオーバーしていても、家賃扶助は出ますし、生活保護は受給できるからです。

これは生活保護の受給の条件が世帯の収入を参考にするものだからで、家賃の高い家に住んでいるかは生活保護の受給には関係ありません。

家賃が高くても生活保護の申請は可能であり、受給がストップすることもないです。

しかし住宅扶助の上限をオーバーした分の家賃は自己負担となります。

毎月の家賃は少額でも自己負担は厳しいので、家賃オーバーする場合は、住宅扶助上限の範囲内で支払えるアパートに引っ越すか、上限を超えても家に住み続けるか選ぶ必要があるでしょう。

賢い選択をするには、生活保護の扶助の一種である「家賃扶助」について理解することが大事です。

生活保護の家賃扶助とはどういったものなのか、これから詳しく解説していきます。

そもそも生活保護における「扶助」とは何か

ここでは、生活保護における「扶助」について解説します。

生活保護における扶助とは、以下の8つです。

  • 生活扶助・・・食費や光熱費、生活に使う家具など、日常生活に必要な費用
  • 住宅扶助・・・賃貸の家賃、所有物件の借地代、引っ越しなどの費用
  • 教育扶助・・・義務教育を受けるために必要な学費や筆記具の費用
  • 医療扶助・・・医療機関で診察を受ける、薬を購入する際の費用
  • 介護扶助・・・介護サービスを受けるときの費用
  • 出産扶助・・・生活受給者が出産する際にかかる費用
  • 生業扶助・・・収入の増加や自立するために必要な費用
  • 葬祭扶助・・・最低限の葬祭にかかる費用

これらに充てる費用を現金または現物で支給するのが扶助となります。

住宅扶助は衣・食・住のうちの「住」を担当する部分で、家賃や引っ越しの費用の支給がこの住宅扶助にあたります。

家賃扶助も住宅扶助の中の一つで、家賃扶助の上限が、そのまま家賃の支給上限です。

扶助とは、生活保護受給者が生活するために受けられる支援と言えます。

家賃扶助には何が含まれるのか

次に、家賃扶助の支給には何が含まれているのかについて解説します。

家賃扶助には、毎月の住居に支払われる費用、賃貸であれば家賃、所有物件であれば借地代が支給されます。

毎月の家賃については、家賃扶助の上限の範囲内で支給されますが、上限の金額が支給されるわけではなく、実際の家賃の分しか支給されません。

具体的には、5万円が上限だとして、住んでいる家の家賃が4万8000円だとすると、支給されるのは4万8000円となり、上限いっぱいまで支給されないということになります。

一方、賃貸で発生する共益費や管理費は含まれていません。

共益費などは生活扶助などで支給される部分なので、注意が必要です。

扶助金額以内で部屋を借りるのが基本

支給金額の上限が決まっている以上、家賃をオーバーすると自己負担となるので、扶助金額の範囲内で部屋を借りるのが基本となります。

扶助金額内で家賃が収まらない場合は、家賃交渉するか、引っ越しをする必要があるでしょう。

なぜなら生活保護を受給している世帯が家賃の高い家に住んでいると、周囲からあまり良い目で見られないからです。

オーバーした家賃の負担はどこかに皺寄せがいくので、扶助金額内で家賃を収めるか転居した方が良いでしょう。

扶助の上限を超えてでも条件のいい家に住むことはできる?

家賃扶助の上限を超えても条件の良い家に住むことは可能です。

家賃扶助の上限を超える、家賃オーバーしている家に住んでいると、担当のケースワーカーから上限の範囲内の家に住むようにと指導が入ります。

しかし憲法により国民には自由な場所に住む権利があるので、指導を受けたとしてもケースワーカーに住むところを決めるような強制力はありません。

引越し先を探すという体を続けていれば、家賃オーバーしていても住み続けられます。

しかしあくまでも家賃扶助の受給できる額が上がるわけではないので、上限を超える分は他の扶助から出すか、自己負担で支払う必要があるでしょう。

例えばオーバーする家賃が1万円であれば、毎月1万円を自己負担することになるので、生活保護の受給中では支払いは難しいと思います。

条件の良い家であっても、家賃オーバーする場合は引っ越しをするのがおすすめです。

どうしても引っ越しが必要な場合は引っ越し費用は出るの?

生活保護の受給者が引っ越しを行う場合、敷金、礼金、引っ越し費用を含めた全額が支給されます。

もちろん適切な範囲の費用に限りますが、現在住んでいる家の家賃より低額な住居に引っ越しする場合は、生活保護費から全額支給されることが認められています。

そのため、家賃オーバーの家から家賃扶助の上限内の家に引っ越す場合は、全額が問題なく支給されるということです。

これは生活保護の支給しても良い事例として認められているので、生活保護受給者が引っ越しする場合は必ず利用しましょう。

引っ越し費用が高額すぎると問題なので、引っ越し費用を抑えるために複数の引っ越し業者に見積もりを取っておき、情報収集しておくのがおすすめです。

部屋を探す場合は生活保護に特化した不動産会社に相談する

家賃オーバーで新しく部屋を探す場合は、生活保護受給者のお部屋探しを得意としている事業者や自社物件の紹介が得意なリライフネットをに相談するのがおすすめです。

生活保護の受給者が部屋探しを行う場合、通常とは少し異なる流れとなり、物件数も少なくなります。

一方生活保護に特化した不動産会社は、生活保護の受給者が受け入れ可能な物件を多く扱っているのが特徴です。

住宅扶助の申請時の注意点やケースワーカーに連絡をするなど生活保護の受給者向けのサポートを行ってくれます。

いい条件の家を借りて再出発!

今回は、住宅扶助の上限を超える家に住むことはできるのかについて解説しました。

住宅扶助を超える家賃の家でも住むことはできますが、自己負担になるので、扶助の範囲内の部屋に引っ越しをするのが良いでしょう。

毎月の負担にならないよう、家賃オーバーになる場合は扶助の範囲内でいい条件の家を借りて、新しい生活のスタートを切りましょう。