生活保護が打ち切りになる条件が気になっていませんか?親族を頼ることができず、現状の生活の厳しさを考えると、生活保護の再申請の流れや詳細について事前に知りたい方も多いでしょう。そこで今回は、生活保護が打ち切りになってしまう理由や受給廃止や停止の違い、再申請が可能なのかについても紹介します。ぜひ参考の一つにしてみてください。

1.生活保護の受給条件

まずは、生活保護を受給できる条件についておさらいしておきましょう。

①生活の維持が難しい

生活保護を受給するための前提として、「金銭的」に生活を維持することが厳しい状況であることが挙げられます。ただし、預金などの資産や病気やケガによる稼働能力、親族を含む扶養義務者への協力や支援が可能なのかなど、あらゆる状況を加味し、最終手段として生活保護を利用することができます。物件や車などの資産を持っていないことや他に利用できそうな制度がないのかなども確認し、努力を行ったとしても世帯収入が最低生活費を上回る収入が無い場合には、生活保護の※要件を満たしていると認定されることとなります。最低生活費とは、日本国憲法第25条で「健康で文化的な最低限度の生活」を送るために必要な費用として、厚生労働省が毎年算定する生活費のことをいいます。

引用元:厚生労働省 |生活保護制度

一方で、世帯収入が最低生活費を下回らず最低限の生活を維持できる場合には、生活保護の対象外となります。

②東京都内の例 

国が定めている最低生活費は、お住まいの地域や同じ世帯での人数によって多少変動します。年齢等で条件が異なる可能性がありますが、東京都内の一例を参考にみてみましょう。例えば1人暮らしを東京都23区内でしている場合、最低生活費は10~15万円程度に指定されることが多いです。

引用元: 生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和3年4月)

③病気やケガで働けない人も対象となる

生活保護は収入が少ない人が受給できるイメージがありますが、病気やケガが理由で働けない人も対象となります。ただし、傷病手当金や傷病手当、失業手当、老齢年金など、他の制度を利用している場合には、最低生活費を確保できている可能性が高く、生活保護による支援は受けられないこともあります。先でも紹介したように、生活保護は、最低生活費を確保するための最終手段となることは覚えておきましょう。

2.生活保護には「廃止」と「停止」がある

ここでは、生活保護の廃止と停止について、違いを紹介していきます。

①生活保護の廃止とは

生活保護の廃止とは、受給者の何かしらの理由により生活保護の廃止をすることで、一般的に「打ち切り」と呼ばれることが多いです。理想的な生活保護の廃止には、経済的自立が挙げられます。最初は生活保護を受給しながら仕事に励み、最低生活費以上の収入を得られるようになると、生活保護が不要となり脱却したという判断になります。その他には、受給者が失踪してしまい、最終的に廃止という判断になることもあります。生活保護を受ける必要がなくなったケースであれば問題ないですが、失踪を理由とした廃止のケースはあまり多くないのが現状です。さらには、最も多い廃止理由にもつながりますが少子高齢化ということもあり、受給世帯の高齢化も特徴として挙げられます。受給者の死亡によって、廃止となるのがほとんどです。

引用元:結果の概要(平成22年度)

②生活保護の停止とは

生活保護の停止とは、受給者の何かしらの理由により一時的に生活保護の支給を停止することです。具体的には、病気や怪我をきっかけに生活保護を受給していたものの、完治したことで仕事を再開し、生活保護費以上の収入を得られた場合などです。生活保護の廃止の判断は3か月が一つの目安となります。すぐに廃止判断とはならないため、一時的に生活保護費の支給を停止してその後の収入や生活の様子を経過観察します。一定期間問題なく自立している場合には、生活保護が停止から廃止と変更されます。注意事項として、生活保護の停止期間中は、生活保護費は支給されていませんが、生活保護受給者には変わりないので、その点は覚えておきましょう。

引用元:結果の概要(平成22年度)

3.生活保護が打ち切られる条件

生活保護について理解できてきたところで、生活保護が打ち切られる条件も確認していきましょう。

①臨時収入

先でも紹介したように、生活保護は「金銭的」に生活を維持することが厳しい状況で世帯収入が最低生活費を上回る収入が無い場合に受け取れます。そのため、生活保護中の収入が基準を超えた場合には、打ち切りとなる可能性があります。それがたとえ「収入がアップした」「親族から遺産をもらった」などの臨時収入であったとしても、資産が生活保護の基準を上回っているため、生活保護を打ち切られてしまいます。一時的な生活保護の停止をされるため、生活が厳しいなどの理由で必要であれば再申請も検討しましょう。

②健診命令や立ち入り調査を拒否

生活保護については福祉事務所が管理をしています。本人の生活状況により、必要な場合には住居に立ち入れる権限を保持しています。さらに、受給者が病気などを理由に生活保護を受給している場合には、病院に受診する指示を出す権限である健診命令も保持しています。福祉事務所による指示に従わなかった場合には、生活保護を打ち切られる可能性があります。

③不正受給

生活保護は必要な方に支給をしているため、生活保護を受給する資格がない人が不正受給した場合は、生活保護は廃止となる可能性があるでしょう。万が一、不正受給していた場合には、不正受給をした金額の返還を求められたり、最悪のケースで刑事告訴されるリスクもあるでしょう。

④連絡が取れない

受給者と連絡がとれない場合も、打ち切りになる可能性があります。失踪していることも少なくないため、福祉事務所からの連絡に応答しない場合は、福祉事務所から、届け出による文章指示を実施します。それでも応答がない場合には、弁明の機会を与え、訪れた場合には保護は継続され、訪れない場合には打ち切りとなる場合があります。

⑤借金返済に使用

生活保護は最低限度の生活を保障する制度のため、生活保護を借金返済に使用していたことが判明すれば、福祉事務所から返済を取りやめる指導が実施されます。生活保護を受給する段階で説明はあったはずですが、借金返済に追われてしまい返済に使ってしまう人もいるでしょう。

ただし、指導後も改善が見られない場合には受給が打ち切りとなる可能性があります。

4.生活保護の継続が判断されるタイミング

すでに生活保護を受給されている場合、生活保護の継続判断がされるタイミングが保護の停止は、おおむね6か月以内とされています。必要に応じて、助言指導を行いながら保護状態が確実なのか、ある程度の期間その世帯の生活状況の経過を観察します。

生活保護費の停止期間中、就業による収入が最低生活費を超えていた場合には、生活保護の条件から外れるため、生活保護は打ち切られます。

一方、保護の廃止は、特別な事由が生じないかぎり、保護を再開する必要がない場合又はおおむね6か月を超えて保護を要しない状態が継続する場合に行うものであり、保護廃止後は生活保護制度下の制約を受けないものとされています。

実際に合った例として、世帯主は、飲食店に就職し、働きによる収入の増加・取得により保護が廃止となりました。しかし、その2か月後、自己都合で退職して、保護廃止後、再び保護の受給に至っているケースなどもあるため、生活保護の継続が判断は慎重に行われている傾向にあります。

引用元:生活保護法による保護の実施要領について 

生活保護に関する実態調査_第2-3-(9)-ア 自立支援関係

5.生活保護は再申請できるのか

生活保護が打ち切られ、廃止と判断されたものの社会復帰後、再度生活に困窮してしまうこともあるでしょう。以前に生活保護を受け取っていたとしても、再申請することは可能です。再申請する場合も受給要件は変わらないため、親族に頼れず、資産や貯蓄がなく収入が生活保護費を下回っている場合には、再受給が可能です。

ただし、再申請を何度も繰り返している場合には、就労環境や状況について福祉事務所から確認や指導が入る可能性があります。

生活保護の再申請・再受給は可能です
心身の問題で仕事を続けることが難しく退職した場合でも、生活保護の受給要件を満たしていれば再受給は可能です。

6.まとめ

今回は、生活保護が打ち切りになってしまう理由や受給廃止や停止の違い、再申請が可能なのかについても紹介してきました。生活保護は急に廃止されるわけではありません。3か月程度の停止期間を経て、収入が最低生活費を超えていた場合には、生活保護の条件から外れるため、生活保護は打ち切られ廃止となります。その間福祉事務所とのやり取りも可能なため、必要に応じて相談をしたりするのもいいでしょう。

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